帝劇の怪人になりたかった

ミュージカルとかオペラとかが好きなたまに歌ったり演じたりする女の壁打ち

どうして日本人は映画とか舞台のイベントとかで仮装をする人間が嫌いなのか

ブロードウェイのオペラ座の怪人のクローズのニュースをいまさら見てふと感じたんだけど聞いてほしい。

 

クローズの日に、作中のマリア・ビヨルセンのキンキラしい衣装の仮装をした人が上演してた劇場に集まって「今までありがとう!」みたいなアピールをしていたのを見てですな

 

「ああ日本でしたらXとかでつるし上げられて大炎上する奴だな」

 

と思ってしまった。

 

某人気漫画の原画展に、仮装してきたファンの人が来てその作品の作者さんの地元での開催ってことで地元のメディアも大盛り上がりだった。

 

で、テレビの取材をその人たちが受けてしまったのがその地方在住のコスプレイヤーの怒りに火をつけ、施設側にまであることないこと書いた旨をメールしたり、「ルール違反のコスプレイヤーが公式イベントにでてきやがった!」とXに投稿して大炎上したことがあった。

 

その当事者の人は「自分達は法に触れるようなことは何もしていない」とずっと言っていたのが見てるだけの外野なのにすごく苦しかった。

 

施設側もその騒ぎを逆手に取り、仮装して写真撮影しよう!という特設の撮影スペースを設けたりをして「好きだから作品に関わる者を身につけている」という人の後押しをするような企画をしてくれていたのがすごいことだよなあと思ってる。

その元凶の騒ぎ立てた人は「ルール違反をしている人間が注目されるなんて許せない!」という感情でそうしていたようでなあ。

私人逮捕系Youtuberかよ。

 

そのジャンルのインフルエンサー(交流上手な社交的な人とかそういう人好みのどこのビジュアル系だよ?みたいなコスプレイヤーとか)を怒らせたらファンの中で生きていけない!とかな。

 

いやいやアンタもわしも一介のファンじゃねーか。偉そうなこと言えたクチじゃねえべよと。

偉いのは創造主たる原作者様だけだっつんだよ。

 

わしはこういう人と会うんじゃないかと警戒するのに疲れてオタクの中に居場所がないと感じて距離を置くようになったんだよ。

 

わしね、スターウォーズの新作の封切りの日にファンの人が仮装してくるあのお祭りみたいな空気がすごくうらやましかったの。

あれがどうして日本ではやってはいけないことになっているのか?

と不思議でならなかったんですな。

 

そんな人たちを見て怒るのなんて撮影に主軸を置いたイベントに行くようなコスプレイヤーか、いわゆる同人誌とかを作ってるような層くらいなんじゃないのか?と思う。

 

「目の前に本物がいるのにどうして醜い偽物を見せられるんだムキー!」

「そういう主張をする奴は作品が好きなんじゃなくて自分に注目を集めるために作品とキャラクターを使っているんだブヒー!」

 

とかいう人がいるけどそれは違くね?と思うのだ。

 

好きだからと表現の発露方法が違うだけのこと。ただそれだけなのだ。

 

「見たくない人がいるんだから配慮するべき」

 

とそういう「真面目な」オタクの人は言うが、

 

「他人の主張の発露の形態の違いなんてアンタに関係ないんだから無視しとけ」

 

と言いたいよわし。

 

そういう人がいた!許せん!と炎上させて相手を追い詰めたところでアンタのボーナスが増えるのか?アンタの亭主が昇進するのか?

しないだろ?じゃあいいべ?ほっとけよ。他人じゃねーの。

 

そういう人に聞きたいのだが

 

「あなたが「いい子」でずっとその世界にだけ身を置いていて得たものはあったかね?」と聞いてみたいよ。

 

「そういう公共の場で仮装するような自由が欲しいなら日本から出ていけ」と言うけどさ、仮装することってそんなに悪いことなのか?

 

「見たくもないものを見せられる」

「似合わない人が身につけているのが嫌」

 

お説は拝聴するが、他人の服装の自由をアンタは侵害してるじゃないのと。 

 

完璧な人間じゃなければ着るなというんだったらアナタも立派な人権侵害してるよ。

 

きっと他者との境界が曖昧な文化であること、否定されたくないなら完璧でなければならない、という空気があるから日本ではやりにくいんだろうね。