帝劇の怪人になりたかった

ミュージカルとかオペラとかが好きなたまに歌ったり演じたりする女の壁打ち

スウィーニー・トッド初日いってきた!

さて、「見えない、声が聞き取りにくい」との悪名高きブリリアホールの上演ということで戦々恐々としておりました宮本亜門演出・スウィーニー・トッド見て参りましたァ!

 

 

はい、そういう訳で行ってまいりましたよ池袋。

 

 

 

「これから初日のこの演目見るんだぜヴェヘヘエ!」

 

とマスクの下でニヤニヤしながらモニターの映像を意味もなく撮ってしまうなど。

 

 

 

今回は、2階席(S席なのに!)ということでオペラグラス装備。

 

幕が開いて驚いたのは

 

アンサンブルの歌唱力が高い!

ソンドハイムの音楽は悪夢のようなディズニーという感じ 。

 

日本にこんなに歌える人いるのに!と改めて「テレビで売れた人が映像で耐えられなくなって舞台にががれる」か「とりあえず元ヅカか元四季出しとけ」キャスティングに怒りがわいてくる。

 

ちゃんと主要キャラからアンサンブルまでオーディションで選んだ人の日、そうじゃない安パイの人か作ってくれ。

 

市村と大竹主役ペアはセリフの延長で歌える貴重な俳優ですな。

乞食女がマルシアとキャスト確認するまで気がつかなかった!

浅利某はこの人のアイーダがお気に召さなかったみたいだけどもったいないことしてるぞ。

作品主義とか言いながらお気に入り配役したりさあ!ホントにさぁ!

あの規模でオケなしでミュージカル名乗るなと。

 

ヒーローの若造海兵の爽やかさがトッドの悲しさの良い対比です。

 

海兵のあんちゃんアンソニーはアイドルだか2.5次元上がりの人がやる役っぽいですな。アナタは神田沙也加を追い詰めたあのクソ野郎みたいにならないでなと祈ってしまう。

 

スウィーニー・トッドといえばどうしてももとになった英国の都市伝説の「殺した客の肉使った人肉パイ」というグロいネタが出てくるわけで。

 

パイの食材にされた人間の味の表現が良くも悪くも翻訳ものっぽい。

 

人肉パイの独裁者の後味がプチプチプーチン笑点だったら座布団全回収されてるぞw

 

ヒロイン・ジョアンナの宝塚の娘役のあざとさを凝縮したような1幕の幼い純粋ですという「良い子感」が鼻につく。

 

2幕になってからのジョアンナの歌いかたの変わり様から義父の狂気と恋人と引き裂かれた失意で怯える声の変化に引き付けられる。

1幕でトッドをゆすって犠牲者大1号になったアイルランド人の助手のおつむの弱いあんちゃん、アンサンブルで歌うときの風格とパイ屋の女将にわんこのように慕う顔との空気が良い。

店の近くをうろつく狂った乞食女が判事に強姦され気が狂った妻と気付かず殺してしまうのが切ない。

パイ屋の女将、かわいそうな嫁のこと隠してたけど、あわよくばて絶対思ってただろと。

 

何というか胸糞5割増しのベガーズオペラ、モンテクリスト伯風味レ・ミゼ1割?みたいな 感じですな。

 

カーテンコールでまさかの宮本亜門降臨。

んでトッドにオーブンに放り込まれそうなるw 

 

親と成人した子で観にきたとおぼしき人がいてうらやましい。

 

昔CATSを見たいと主張して嫌だそんなうるさいのと一蹴されたの思い出し一人イラっとなる。

 

そういう自分はウエストサイドストーリー嬉々として観に行きやがったというね。どっちも変わらんわと改めて偏見の権化のくせにするなというダブスタ女の母を脳内でぶん殴った。

 

さて、聞き取りにくいかどうか?見えにくいかどうか問題は。

 

2階席前列左端、見え方は問題なし。むしろ舞台に近く感じられるかも。

ただ音はこもって聞こえるところ、セリフが聞き取りにくい感がアリ。

 

後々文句言われて余計な金つぎ込むくらいだったらちゃんと確認せえよと思うホールでございました。

 

今回は帰りに英国ネタつながりで劇場近くのHUBにすんなりは入れて一杯やってから帰れたので興奮冷めやらぬまま家に戻れたのが嬉しかったよと。